星野さんから学びたい!風力発電のことを知っておこう

最終更新日 2024年4月25日 by taktlo

世の中には、予想できない事がたまに起こります。
最近で言えば、2011年に発生した東日本大震災がこれに該当します。
あの地域はよく大きな地震がありますが、東日本大震災のレベルは1000年に1度と言って良いでしょう。
人々は1000年に1度に怒る大きな災害は自分たちに関係ないと考えるはずです。
それもそのはずですが、それは1000年のうち自分の寿命が80年程度だとすれば、1000年のうち1回起こるような災害を経験する事は、10分の1以下であることから考えても油断をしてしまうことになるのは仕方のないことでしょう。

大震災の時に問題になった原子力発電所

大震災の時に問題になったのが、原子力発電所になります。
原子力発電所の放射能漏れが起こりましたが、運の良いことに大事には至りませんでした。
しかし、国全体に影響を及ぼしたとは言えないものの、1部の地域では生活ができないような状態が今でも続いています。
このことを考えれば、原子力発電所の存在を否定したいと考える人も少なくないでしょう。
その時出てきた議論の1つが、自然を使って発電をする方法になります。
例えば、風力発電などがこれに該当するかもしれません。

風力発電とは

風力発電とは、風の力を使って電気を起こす発電方法の1つです。
同じように水力発電等もありますが、いずれも大震災が起こる前から様々な場所で発電が行われています。
そのため、新たに起こった議論では無いものの注目されたのは間違いのないところです。
現在原子力発電所に頼っている部分は電力の6%程度になりません。
ほとんどはガスによる発電などが主となっており、実は原子力発電に依存している部分はそこまで大きくありません。
そのため、原発反対はこれを止めてしまっても問題ないと考えるわけです。
しかし実際には、これを止めてしまうといろいろな面で大きな問題が生じます。
1つは、果たしてその10%分をどこで補うかといったことです。
ちなみに原子力発電は、6.2%しか存在せず小さなものになりますが実はこの6.2%が補い切れない部分があるわけです。
よく、冬場などで寒い日などは各家庭で暖房を使いますが、そうすると電力が足りなくなると言われています。
すでに98%程度は使ってしまい、残りの2%しか余裕がないためできるだけ電気を使わないでほしいなどとニュースで流れるケースも少なくないです。
このように考えると、結構ギリギリのところで電力の開発がされています。

風力発電が少ない理由

では原発がなくなった場合の6.2%分をどのようにするか問題になりますが、もし風力発電に頼るとすれば少し無理があります。
もともと自然エネルギーの中で風力発電はかなり少なく太陽光や水力の方がはるかに多いです。

場所が少ない

現在行われている風力発電が少ない理由は、いくつかありますが、その1つは場所が少ないことです。
風力による発電は、風が吹いているところでなければ機能しない事は当たり前ですがその場所を探すとまず都会では難しいです。
これは都会では風が吹かないと言うよりも、風が吹く場所に風車を立てるのが難しいと言うことです。
例えば、都心部に風が定期的に吹いている場合でもそもそも風車を立てにくい環境が整っているでしょう。
1つは、風車を立てる場所がないことですがもう一つはもしそれが倒れた場合大災害につながることです。
そうすると、自然が多い地域で風が吹いているところを選ぶ以外に方法はありません。
これは考えなくてもわかるかもしれませんが、大抵の場合海岸沿いになるわけです。
海岸沿いの中でも、民家が少ないところや山の上などが候補に挙げられます。
そして実際に日本海側でも太平洋側でも、風の強い地域で土地に余裕があり周りに民家等がない場合にはそこに風車が建設されている傾向にあるでしょう。
このように、場所を選ぶ事から今以上に発電量を増やすのは難しいです。
ちなみに今の10倍以上の風車を作らなければ風力発電として原発に替えることができません。
仮に、ガスの発電をさらに増やしその補完として風力による発電をすると考えることもできますが、それでもやはり場所の問題が考えられます。

発電量の問題

2つ目の問題は、発電量の問題になります。
風力をあてにした発電は確かに発電として有効ですが、かなり強風の時でないと性能を発揮することができません。
風に関しては、ダムの水量などとは異なりうまく調整することができないのが現実です。
ダムの水に関しては、定期的に水が溜まっておりそれを排出することにより勢力による発電が行えるわけですが、風に関しては人間がコントロールすることができません。
強く吹く時もあれば、そうでない時もあります。
そして、強く風が吹かない時の方が圧倒的に多いことがわかります。
そうすると、実際に風力による発電の性能が100%発揮される場合は考えにくく、大抵の場合10%から20%しか使われていないことがわかるわけです。

まとめ

そうすると、それだけで原子力発電の10分の1でも補う事は難しく、現実的には原発を廃止するのは無理があると言えるかもしれません。

Influx星野敦